ULTIMATE MC BATTLE2014に行ってきた!〜1回戦その②〜
■第9試合 GIL(宮城) 対 BUCHI DA MIC(金沢)
気を取り直して参りましょう!アルティメットメシバトルも終わり、シャウトも無事終了、バチバチモードに戻った二人のバトルです。
このバトルのKZ氏の実況がキレキレです。
ギルvsプチダマイク
トラックよし
ギル「トラブル乗り越え 会場盛り上げる」
ブチダマイク「原因じゃなくて ゲインをあげろ」客わかず。くぅー。
ギル「真面目にやるのが俺の見せ場さ これしか持ち合わせていね」
ブチダマイク 噛んでしまってもったいない
勝者 ギル #UMBKZ
GIL氏、さすがの貫禄。オーディエンスの期待も最高潮です。
■第10試合 Kowree(島根) 対 Marsh(兵庫)
ここでUMB常連となりつつあるKowree氏登場!対するMarsh氏も、一度Enterでお見かけしましたが、かなりのライム巧者です。これもまた期待の上がるバトル!!
先攻Kowree氏、早速ホットな話題で切り込みます。
「Libra、9sari、どちらにつこうが独立国家」
市況を大きく反映したラインを吐きますが、ここで渾身のミス、"9sari"の一言の直後で噛んでしまい、オーディエンスをロック出来ず。うーんもったいない。
Marsh氏、その一瞬の隙を攻め込みます。
「噛み噛みで神がかるわけねー!」
勝者Marsh。Kowree氏は悔やんでも悔やみきれないバトルになってしまいました。。。
というよりも僕が個人的に結構好きなMCなので悔やみ切れず。。。
音源も無骨でカッコイイですよ!
■第11試合 SURRY(和歌山) 対 RHYME-BOYA(罵倒)
名MC同士が初戦からぶつかるバトル。嫌が応にも期待が高まります。
にしてもSURRY氏のバイブスが凄い。歩き方、立ち方から風格満点です。
サリー「やってきました 見せようか和歌山の完璧な舌」
ライムボーヤ「罵倒代表 サリーに渡すバトンはないよ」
サリー 踏みまくり パンチラインの連打「ライムボーヤくん マイク争奪」
ライムボーヤ 全体を通してラップの上手さが目立ちました
勝者サリー #UMBKZ
正直バチッと覚えていないところが非常に後悔なのですが、SURRY氏の今年の勢いが段違いでかなり喰らいました。声量、ライム、ひねり出すようなリリック、早くDVD出て欲しいっす!!
■第12試合 KOKI(山形) 対 MC⭐︎ニガリa.k.a赤い稲妻(東京)
もう声援が凄いです。UMB初参戦とは思えない、MC⭐︎ニガリ。
僕UMB初参戦だったのでビックリしたのですが、客層全体見ても、なんか失礼かもしれないですが、「普段深夜イベントだとあんまりいなさそうな人」がボリュームゾーンというか、だいぶお客さんが若めだったり、スマートな格好してたりと、他のヒップホップとかダンスのイベントに比べてもめちゃくちゃ層が広がってる印象でした。
しかも、他のストリート系のイベントと比べても印象的なのが、「明らかにプレイヤーが少ない」、つまり「純粋なオーディエンス層が多い」というところなんですよ。これダンスとか僕のやってるダブルダッチとかと比べて全然違いました。DMC(DJの大会)とかJBC(ヒューマンビートボックスの大会)とか行ったことないので、こことも比較してみたいのですが、「音楽」というか、「言葉の格闘技」としてのMCバトルってやっぱり共感ハードルの低さがキモなんじゃないかなーと思います。
で、そのマーケット拡大に大きく関わったのが、やっぱり"BAZOOKA"の「高校生ラップ選手権」だと思うわけです。
特にMC⭐︎ニガリは、BAZOOKAのアーカイブも、戦極MCバトルのアーカイブもYoutubeにガンガン上がり、まさに今の高校生・大学生みたいな「Youtube世代」にとって一番ホットでカリスマティックなMCなんじゃないかと思います。そこでこの歓声。
いざバトルが始まってもビビります。前のラップ選手権、東京予選と比べても、ニガリ氏のフローのインパクト、緩急、聞き取りやすさがめちゃくちゃ進化してるように感じました。
ラップ上手い!!この進化感がオーディエンスの心を更にロックします。
ニガリ 「蜃気楼じゃなくて優勝打ち立てる金字塔」「くそったれ クソ大東京」
などなど、パンチライン続出。というか、これまでのラップ選手権での戦いぶりとかの「文脈」を上手くオーディエンスをロックするのに使う出し方がめちゃくちゃ上手いです。肝の据わり方が違う。
ということでニガリ氏勝利。強いです。
これまた高校生ラップ選手権のスーパースターRy-lax氏登場。今日はかなり対戦表が巧みです。
対するは名古屋のカリスマ,呂布カルマ氏。こちらも人気が凄いです。
加えて、呂布カルマ氏、なぜかセコンドのK-lee氏に手を引かれて探り探り歩いてきます。
どうもサングラスをかけた上で、今日は目が見えない設定みたいです。なんだこりゃ。
このバトルがめちゃくちゃベストバウトだったんです!もう大興奮!
先攻Ry-lax、早速呂布カルマ氏のかけたサングラスを「それ、俺の親父が持ってるやつみてーだな」とDisります。カリスマを身近なラインに落としてくる価値転換。ナイスヴァースです。
対する呂布氏、「お前は俺の街じゃ一回戦レベル」「そんなリラックスしてて勝てんのか」と、パーソナルな部分を攻め込みます。呂布氏のフローも相まって説得力が凄い。
返すRy-lax氏、これまた比喩表現で攻める。「お前の髪型氣志團みたい」。
からの「ポイポイポイ!」と、氣志團の曲をフリ付きでメロディを巧みなフローでサンプリング!
言葉とは別の「リズム」面から勝負を仕掛けました!アツすぎる!
サンプリング元がイマイチ分からなかったのですが、手の動き的にはおそらく定番のこれ。
対する呂布氏、微動だにせず、フロー勝負に乗りません。
Ry−lax氏のファーストヴァースを取り上げ、「俺はお前の親父と同じラインに立っている」などのパンチラインの応酬。なんだその価値転換!すげえ!
個人的にはMCバトルはこういう「焦点の当て方」で起こる瞬間の価値転換がめちゃくちゃ好きなのです。呂布氏はこれがめちゃくちゃ上手い。音源も最強です。
「俺はウォシュレットマン。水に流す、ケツは拭かん」
こんなん絶対出てこないっすよ!上手すぎる!
結果、決まり切らず、延長!延長戦は呂布カルマ氏の経験値が圧倒し、呂布氏の勝利でした。
呂布カルマ「100年後 俺はテクノロジーの力でいきてるかもしれない」
リラックス ラップうまい
呂布カルマ「お前だけじゃなく 他のMCも俺のレベルまでこなきゃ」
リラックス 「お前の髪型 昭和のヤンキーかよ」
勝者呂布カルマ #UMBKZ
■第14試合 スナフキン(埼玉) 対 輪入道(千葉)
キレ者若手対決。UMB2日前に行った核MIXでとにかくキレてた輪入道氏に非常に期待の高まる私です。
核MIX団体戦、罵倒選抜 大将 輪入道 対 戦極選抜 大将 晋平太。こんなアツい組み合わせがあるだろうか。
結果延長戦の末、輪入道氏勝利。1回目での「輪入道はリリシスト。俺はアルペンを登るアルピニスト。クソして寝てろよ、この短足ナルシスト!」のラインは結構お気に入りです。
スナフキン「バトルっての中指の立て方」「バイブスだけなら大したことねー」
輪入道「俺はただ目の前お前らをぶちのめしたいだけ」
スナフキン えぐい連続踏み 歓声すごすぎた
輪入道 「幸せすぎる米倉涼子 決勝までついてこれるか東京」
延長 #UMBKZ
輪入道 特になし
スナフキン「さっきから楽しかったとかいってるんじゃないぞ」
輪入道「普段からバチバチの奴にいわれたらいいけどな」
スナフキン「ホワイトクリスマスっていわれたらスナフキンじゃなくてスニフィッングなる」
勝者スナフキン #UMBKZ
が、バトルはスナフキン氏勝利。連続ライムが完全にオーディエンスをロックし、持って行きました。
歓声が大きすぎて、どんなライムだったか全然わからなかったので、早くDVD出て欲しいというのが正直な本音です。。。
ここで出ました!我らの街のチャンピオン、キング「R指定」!
歓声半端ないです。さっきのニガリ氏を軽く超える大歓声。まだ出てきただけだぞ。
バトルが始まっても勢い止まらず。もうR氏のどのライムも激沸きで、段々と何が本当にやばいラインで、何が観客が盛り上がってるだけなのか全然わからなくなってきました。。
有無を言わさず、R氏勝利。
R 「サッカーなら12番目 俺は司令塔 軍師かんべい」
マックティ フローで押してく
R「リベンジャー 二連覇 そんなんじゃね伝説作りに来てんだ」
マックティ「ぶち壊しにきてんだ 俺についてこい」
勝者R #UMBKZ
■第16試合 DOTAMA(栃木) 対 KTSRO(茨城)
ようやく1回戦最終試合。なんともアツくシブい組み合わせです。
DOTAMA氏、白のスーツで登場!今年は去年とは一味違うぜ!
ヴァースもキレキレです。KTSRO氏に対し、
「メトリカルはガッティでもクツロでもなく、ニックさんが一番上手い。」
「その髪型、アナーキーさんの新しいアルバムのジャケットにそっくり」
これ
ガチガチ攻め入るDOTAMA氏、「髪型」のくだりで思わずKTSRO氏の顔にも笑みが浮かびます。
また、ご存知かと思いますが、ガッティ氏、ニック氏の名前が出てきたのは、クツロ氏と3人でやってるクルー「METRICAL CONCEPT」ゆえ。1回ASIAでライブ見た事があるのですが、勢いがあって、個人的にはその後に出てきたKOHH氏より好きでした!!
METRICAL CONCEPT - METRICAL CONCEPT - YouTube
勝者DOTAMA!!これで2回戦最終試合で、早くも昨年の決勝戦の組み合わせ「R指定 対 DOTAMA」というワクワクドキドキな出来事の発生が決定したのでした。。。
つづく