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種馬ジャーナル

ストリートスポーツやアングラカルチャーを中心に、体験・レポートするブログ。話がまとめられない子なので、更新頻度が悲惨

LIVEレポート:YOUNG HASTLE②〜『おんなのこ』すら振り向かす、徹底した現場主義哲学〜

 
 
現れたヤンハスは上下アディダスでバッチリB-BOYスタンスをレペゼンする出で立ち。靴だけ何故かニューバランスなのはここだけの話だが。
 
1曲目にドロップしたのは「SQUAD」。
川崎の仲間達との生活を描いたクールな1曲だ。
 
 
自身のラップスキルを見せつけながら、黒目のトラックで会場の雰囲気を完全に先ほどまでのパーティーモードから一変させる。
いかにもラッパーのライブが始まるという空気がフロアを充満させた。
 
そして間髪いれずに次の曲「Ballin’ Like BIG-T」に。
先ほどと同じく、3rdアルバム「Return Of The Hastle」からの1曲。
この辺りから、呼応するようにラップをする声が周りから聞こえて来る。
大阪にもヤンハスヘッズはいるようだ。
 
 
そしてもう1曲挟んでのMCタイム。
 
「大阪でも俺は毎日酒飲んでるぜ」
 
「そして俺は最近毎日Adidas着てるぜ」
 
からの、すげーAdidasをレペゼンする曲。
ニューバランスなのに。
 
 
続けざまに、新曲「同いどshit」をドロップ。
タメだとすぐに仲良くなれるという素朴かつ普遍的な現象を描いている。
ヤンハスの曲は、目線の素朴さと要所に輝くディテール描写が高い評価を受けているというが、何度も聞くと素朴感が癖になる。
 
 
 
曲のアウトロと共に、DJ-TY-KOHがサンプラー連打。
呼応するように脱ぎ始めるヤンハス。
ここからがすごいんですよ。
 
第一弾変化はそう、「V-NECK Tシャツ」だ。
 
 
曲のスタートから終わりまで湧き上がる大歓声。
そりゃ知ってる曲流れたら湧くわな。
 
ここでヤンハスMCタイム。
歓声響く中、「今日誕生日の女の子いる?」と会場を見渡す。
 
手を挙げた女の子に対し、「君のために1曲歌うよ」と囁くヤンハス。
 
ハード目のビートに対し、
 
「今日はヨシミの誕生日!!」
「GO ヨシミ!! GOヨシミ!!」
 
とド派手に歌い上げる。
そして、「プレゼントあげるよ」と着ているトレードマークのVネックTシャツをプレゼントし、ヤンハスはタンクトップ姿に。第二段変化。
 
ヨシミ歓喜。他人たちも、トレードマークを誕生日プレゼントにする心意気に歓喜。
 
間髪入れずに「じゃあ今度は、この場にいる全ての女の子のために歌うよ」と宣言するヤンハス。
もうこの流れが凄いので、あとは動画で見てください。
これがヤンハス究極体です。
 
 
 
 
ジャージで始まり、上裸で終わる。
終始「脱ぎ」の段階を軸とした曲構成。「上裸」を期待するオーディエンスに対し、脱ぎの途中段階では「誕生日」「トレードマークのプレゼント」という誰でもわかる鉄板ネタで繋ぎを行う。
鉄板ネタ×鉄板ネタのこの勢い、恐ろしい。
 
 
そして個人的に感動したのが、自身のソロ曲でフィーチャリングゲストありのREMIXが存在する場合(ラストの「WORK OUT」とか)。ソロを選ばずに、絶対にREMIXの方を歌うんだ。
 
なぜかって?
 
そりゃその方がYOUTUBEの再生回数も多いし、みんなリリック知ってるからでしょ。
 
 
エゴを出さずに、「誰もが盛り上がれる」の最大公約数を目指すこのスタンス。
「パフォーマー」に徹する彼の姿を見て、食らったのなんのって。
 
 
思えば、難解な言葉を一切用いないリリック、そしてどこから聴き始めても違和感なくついていける曲構成、ヤンハスほど「初めて見ても何言ってるかわかる」ラッパー、アーティストって少ないんじゃないでしょうか。
 
 
 
「かっけー」、「だせー」っていう分かりやすいようで物凄く主観的で共有が難しい感情を乗り越えて、最大公約数の幸せを追い求めた「YOUNG HASTLE」に、パフォーマンス哲学を見せつけられた夜となりました。